持続化補助金
2022.02.28後ろ向きではない前江進みための持続化補助金(事業再開枠)の宿泊業への応用
事例詳細
【業種】宿泊業
【エリア】東京都大田区
【社員人数】19名
持続化補助金(事業再開枠)
150万円受給額150万円
お悩み
新型コロナウィルスの感染拡大により、インバウンド需要が完全にゼロになり、我々ホテル業界は死にそうになっています。
一時期期待された「GoToトラベル」も、マスコミが騒いだせいで、政治的に再開できなくなってしまいました。敵を作って視聴率を上げる彼らのやり方は戦前から変わっていないのだという思いを強くしました。
当ホテルは小規模ですが、必死にコロナと立ち向かい、一時期の休業を経てようやく再開できそうな見通しが立ちました。
飲食店には毎日数万円が湯水のごとく注ぎ込まれるのに宿泊業は完全に「いないもの」と扱われています。しかし、くじけるわけにはいかず、商工会議所の経営指導員の方に相談して、受給できる補助金等ありとあらゆるものを申請しました。受け身では誰も救ってくれず、ホテルに尽くしてくれた従業員の生活を守ることもできません。
今回申請した「持続化補助金」<事業再開枠>のそうした補助金の1つです。事業をリスタートするにあたり必要な資金を補助してくれます。
商工会議所の経営指導員によると、とにかく「換気」を重点的に取り組んでいることをアピールすることが大切だということです。
思い切ってホテル内のエアコンを換気機能抜群のものに取り換えることにしました。HPにも「換気機能は抜群のエアコンを使用しています」と載せればアピール材料になるとのことでした。
ロビーの換気については、別の補助金を使って導入しましたので、今度は各部屋の換気についてこの補助金を使って整備しようと思います。
商工会議所の方は慣れたもので、補助事業申請の書き方や経費明細表・資金調達方法についても的確に指示してくださいます。
本補助金は宿泊業の場合、従業員20名以下しか申請できず、当ホテルは従業員18名なのでギリギリ申請できました。当ホテルの規模でこのように補助金を利用できるのは助かります。
結果
審査も問題なく通過することができました。室内のエアコンを取り換え、換気機能が大幅にアップしたことをHPで周知。また、ホテルの予約サイトでもその点を強調させていただきました。
おかげさまで、お客様が減りそうな時期についても、2020年と比べてかなり盛り返すことができました。みなさん、ホテルでゆっくり過ごしたいという気持ちは、コロナにかかわらずあるのだとホッとしました。
あとは、安心と安全をどれだけ客観的な事実をもとに説明できるかによります。ホテル業界の研修などで換気についてしっかり勉強し、科学的な根拠についてもお客様から尋ねられてもしっかり答えられるようになりました。
このまま、戻ってきたお客様がしっかり定着し、いつの日か再開されるインバウンドに備えられればいいなと思っています。使える補助金はとにかく申請して、自社と従業員を守ることが何より大切なのだと思いました。
アドバイス
従業員がかなり多い宿泊業ですが、一連の小規模事業者関連の補助金が受給できた事例です。ホテルはコロナの影響を受けやすく、それに対応する形での補助金申請は、ストーリー的にも説得力があり、比較的審査に通りやすくなっています。
しっかり商工会議所の担当者のアドバイスを聞き、事業計画などを立ててください。コロナ対策だからなんでもすべて補助金が通るわけではないので、その点も注意してください。
なお、「事業再開枠」があったのは2020年のみで、2021年より持続化補助金のコロナ対策枠は、「低感染リスクビジネス特別枠」に名前が変わり、補助率(100%→3/4)や上限(150万円→100万円)がやや下がりました。補助金ができたときに即座に動くと、得することが多いという事例にもなります。