持続化補助金
2022.02.28徹底的な換気装置や非接触型体温計の導入により施術を受ける人の不安を減らし集客を戻した例
事例詳細
【業種】美容業
【エリア】神奈川県
【社員人数】1名
持続化補助金(低感染リスク型ビジネス枠)
45万円受給額45万円
お悩み
セラピスト兼代表の私一人で、マンションを借りてエステサロンを経営しています。お客様は女性専用で、主にアロマテラピーや痩身のための手技を行っています。機械は極力使わず、自分自身の手や腕を使って、女性の身体に触れ、癒しの時間を与える仕事をしてきました。
ところが、新型コロナウィルスの影響によってめっきりお客様が減ってしまいました。あれだけ「接触感染」について報道されたら、密着して手が触れるエステサロンの施術は、コロナを怖がる人にとっては絶対に避けたい場所です。
そうした報道が先行することもあり、いくら消毒薬などを置いても客足は減る一方で追い詰められてしまいました。
藁にも縋る思いで、近くにある横浜商工会議所の事務所に行って、経営指導員の方に相談しました。
コロナ対策としては「換気」が重要であり、室内の二酸化炭素が低くなれば換気が徹底され、ウィルスが室内に充満する状況が避けられているとのことです。
これを客観的に示せれば、ある程度お客様の不安も解消されるのでは?ということで、室内の二酸化炭素の濃度がわかる機械の購入を勧められました。最近はお客様の体温も同時期図れるバージョンが出ているようで、そちらの購入をしたらどうでしょうか?ということでした。
持続化補助金(低感染リスク型ビジネス枠)によって、補助金が出るため、商工会議所の方に審査通る経営計画、補助事業計画などについて作成のアドバイスをいただき、応募することにしました。
結果
持続化補助金の審査通過率は約50%と聞いていましたが、何とか審査に通過することができました。
二酸化炭素を計測する機械(体温計付き)を購入し、サロンのHPにも「換気が徹底されています。コロナ対策万全!」と大きく掲載しました。
エステサロンらしく、二酸化炭素が減る環境で施術を受けると、お客様の体調にもいい影響が・・と薬機法などに抵触しない程度の文章も載せました。あとは、これまで来ていた常連さんに営業のメールをするなどして、遠のいた足を取り戻させるように努力しました。
エステは手袋をして行うことはできませんので、もちろん、自分の手の消毒なども完璧に行います。部屋の窓もエアコンを上手に使いながら、室温が一定にあるよう開けていきます。
「換気が徹底されている」という文言、およびそのための機械の具体的な品番などがお客様の心に響いたおかげでしょうか?徐々に客足も戻ってきました。
「やはりエステを受けないと体が癒されない」
「これだけ気を遣ってくれているのだから大丈夫よ」
温かい励ましの言葉もいただき、以前ほどではありませんがお客様の笑顔を見る機会が増えてきました。
2020年冬の売上はひどいものでしたが、2021年冬(11月、12月)は大幅に売上が反転しまして、2倍近くになりました。
このまま客足が戻ってきて、定着してくれるとありがたいのですが、補助金で4分の3をカバーできたため、自腹は15万円ほど。これは売上増で十分補填できそうです。
アドバイス
肌と肌が接触するエステサロンのような仕事はコロナの影響が直撃してしまいます。かといって「非接触」のモデルを構築することはできませんので、少しでも感染リスクを減らすための取り組みとして、換気装置、二酸化炭素計測器を導入したのは評価できます。
安心(心の問題)、安全(指標の問題)をこの機械によって上手に解消されました。あとは、じっと状況が改善するのを待ちましょう。機械装置であれば他の補助金も使えそうですが、エステの場合これ以上やりようがないので、今回の選択は正しかったといえます。