事業再編支援事業
2022.02.28代表者が高齢化し、僻地にある建設会社の士業承継を事業再編支援事業によって実現させ、会社を存続させた事例
事例詳細
【業種】建設業
【エリア】栃木県那須塩原市
【社員人数】10名
事業再編支援事業
650万円受給額650万円
お悩み
従業員10名を抱える建設会社です。栃木県の山奥に事業所を構え、主に地元の職人さんを採用して40年以上経営をしてきました。社長は80歳で、そろそろ自分で先頭に立って働くのがきつくなっていました。
子どもは娘のみで、後継者はおりません。私の代で終わらせてもよかったのですが、地域に愛されてこれまでやってこれたので、可能なら事業承継してやる気のある有能な若者にバトンタッチしたいと考えておりました。
事業承継のための専門家相談(商工会議所などが行っている)に行こうと思いましたが、ちょうど新型コロナウィルスの影響が出始めたころで、なかなか外出もままならず、那須塩原商工会議所まで距離があるため行くのがはばかられてしまいました。
とはいえ、私も年齢が年齢なので、早く事業承継について(可能な場合)道筋をつけたいと思っていました。
知り合いに「事業再編支援事業」という補助金事業があり、専門家の方から当方へ来てくださるということ、また専門家報酬や既存事業の一部廃業費用の補助が出るという話を聞きました。当社の事業は昔ながらのものなので、ある程度現代風にリニューアルし、スクラップ&ビルドした状態で、買ってくださる経営者へ譲渡したいと考えておりました。
・専門家が来てくださる
・専門家報酬に補助が出る
・廃業部門の費用を公金で補助してくださる
この3点がまさに、当社のおかれている状況を改善するのに不可欠であると考え、「渡りに船」というわけで申し込みを行いました。
来たくださった事業承継(M&A)の専門家の方は丁寧に当社の資産や事業内容について、ヒアリングを行って下さり、整理する(廃業する)部門についても、私の意見を聞きながらピックアップし、廃業費用についての見積もりも出してくださいました。
専門家の方と条件面で詰めたのち、「事業引継ぎ支援センター」経由で、事業承継してくださる方を募ったところ、志ある若者が現れてくれました。
その方も当社に来てくださり、条件面などで話し合い、合意を見ることができました。買ってくださった方も、この「事業再編支援事業」を利用し、専門家の方への報酬の補助を受けたそうです。
結果
年齢やコロナウィルスの影響もあり、なかなか外出できない状況にあっても「事業再編支援事業」を利用することで、「プッシュ型」の第三者承継支援を受けることができました。
私も年齢で来年どうなっているかわからない身であり、私に何かあると従業員も路頭に迷ってしまうところでした。
運よく、当建設会社を購入し、事業のスクラップ&ビルドを実現してくれる方と巡り合うことができました。能力とやる気のある若者が新しい経営者になり、さまざまな新機軸を建設業に取り入れています。
那須塩原の山村の魅力を発信する物件の建設や、古い建物のリノベーションなどこれまでの当社では行わなかった事業は好評で、売上も伸びているようです。何より、従業員も新社長の経営方針を受けいて協力しているのがわかります。
これで安心して余生を過ごすことができます。ありがとうございました。