千葉県千葉市で、完全予約制の美容室でIT導入補助金によって受付予約システムを導入し、隙間時間をなくすことに成功した例

お悩み

夫婦2名で行っている完全予約制の美容室です。ビルを借りて、その一室で美容室を経営しています。美容師は夫の私で、妻がそのサポートをしています。完全予約制でお客様同士が顔を合わせることがない仕様になっています。

リピーターのお客様メインですが、新規の方も枠に空きがあれば積極的に受け入れたいと思っています。予約管理は妻が行っているのですが、子どもが小さいこともあり、毎日お店にいるわけではなく、電話を私がとることもあります。

カットやパーマなど施術ごとに時間が決まっていて、できれば隙間なくそれぞれのお客さんの時間を埋めたいのですが、電話だとどうしても広めに枠を取ってしまいもったいないです。また、急にキャンセルがあった場合の空き枠を電話待ちで埋めるのが難しく、「機会損失」しているな、と思っていました。

1．予約にかかわるの事務作業や手間の削減

2．隙間時間を減らしたい

3．急な空き時間の有効活用

この3つを実現するため、一部高齢のお客様向けの電話対応は残しつつも、予約管理については原則的にシステムを導入することにしました。

ITに詳しい商工会議所の経営指導員の方に聞くと、システム導入にあたっては「IT導入補助金」というものが使えるそうで、30万円以上（150万円まで）の枠が使えそうとのこと。個人経営の美容室なので、たいそうなシステムはいりませんので、比較的簡素な70万円の予約管理システムを導入することにしました。

これによって、お客様はご自身が希望するメニューを選択し、その施術が可能な時間（◎が表示）の中から好きな時間を選びます。カットだけならば短時間でできますが、パーマや縮毛矯正は時間がかかります。私どもとお客様、双方にとって時間管理がしやすいのがこのシステムでした。

結果

IT導入補助金のおかげで、これまでできなかったシステムを導入することができました。最初は戸惑っていたお客様もいましたが、メニューをカスタマイズし、好きな時間を予約できるので、これまで直接帰り際、あるいは電話で予約相談をしていた時よりも、やりやすいようです。

また、私どもにとっても、システムが空き時間を管理してくれるので、無駄がない予約管理ができるようになりました。紙で予約管理する必要もなくなり、細かなことが省力化されました。このシステムには売上管理もできるので、今はまだ勉強中ですが、将来的には確定申告を見越して、すべてこのシステム内で完結するように取り組みたいと思います。

当店はお客様に過ごしてもらう1対1の空間提供が何より重要であり、それを可能にし、時間の無駄をなくし、多くのお客様と向き合えるこのシステム導入に感謝しています。隙間時間が減ったことで、売上も前年比1.3倍になり感謝しています。

アドバイス

個人経営の美容室ですので、あまり大掛かりなシステム導入はできないので、今回の対応でよかったと思います。また、お客様の髪をカットし、美容を行うので、新型コロナウィルス関連の非接触モデルの補助金、助成金は直接的にはイメージしにくいですが、換気機械の導入などの目的で利用する余地はありそうです。

ITの導入によって、美容の施術以外の部分が効率化、省力化されたとすれば、本補助金に大きなメリットがあったと思われます。