持続化補助金
2022.02.28「達人」による指導、新メニュー開発と店舗改装費を持続化補助金(一般枠)で実現した飲食店
事例詳細
【業種】飲食業
【エリア】岐阜県岐阜市
【社員人数】2名
持続化補助金(一般枠)
50万円受給額50万円
お悩み
売上減少に悩んでいる岐阜市にあるフランス料理のお店です。シェフである夫は、料理へのこだわりが強すぎるせいか、自分の作りたいものしかお客様に提供しません。つまり、アラカルト料理のみの提供となっていて、そのためランチタイムは壊滅的、手軽なフレンチを求めるお客様に対してなにもできない状態です。
また、その料理の技術も不安があります。彼が修行したのはフレンチではなくイタリアンレストランなのです。技術を応用することはできますが、本格派を謳うほどの腕はないはずです。
要は、改心して身の丈に合ったフレンチのお店、もっとカジュアルに食べられるお店を目指したいのです。そのためには、能力もないのにつけあがっている夫に「喝」を入れてくれる人が必要です。
昔『愛の貧乏脱出大作戦』というみのもんたさん司会のテレビがあり、そこでは、ダメ飲食店店主が「達人」の厳しい指導の下(今ならパワハラと言われかねない)のもと、曲がった性根をたたき直す、そしてそれを全国に晒すことで、店舗改装費をタダにしてもらうという番組でした。
今の夫に必要なのは、まさにこれです。商工会議所の方に伺ったところ、専門家謝金を解釈すれば、料理のコンサルタントへの謝金も出せるのではないか、とのことでした。
ネットで有名な、かなり厳しめの指導によって料理人をたたき直す方と私が直接交渉し、半ば無理やり(離婚を盾に)夫を納得させました。夫は料理しかできない人間で私がいないと何ひとつ満足にできないので、受け入れざるを得なかったのです。
「達人」による修行内容は省略しますが、なかなか壮絶でした。夫のくだらないプライドをズタズタにへし折ってくださり感謝しています。
結果的にメニューを大幅に刷新。できもしないのに上から目線だった夫は、オムライスやカツレツの作り方から叩き込まれました。
持続化補助金の申請のための補助事業計画等については、何もできない夫にあえてやらせました。「審査に通過しなかったら離婚」とプレッシャーを与えることで、これまでになく夫を机に向かわせることができました。
結果
幸い、審査に通過することができ、後日補助金が振り込まれました。結果的に、独りよがりだったメニューは改善し、夫の愛想もよくなりました。
ランチで集客し、その中で気に入ってくださった方が(よりお金を多く落とす)ディナーでまた使ってくださる。こうした好循環のパターンが増えてきました。とても助かっています。
夫も独りよがりのメニューをやめ、基本に立ち帰った料理を作るようになり、売上も前年までの2倍超となりました。無愛想だった夫も最近、何年も見せていなかった笑顔が顔にあふれています。
荒療治でしたが、成功したようでよかったです。店舗改装費も一部持続化補助金で出たので、店内を明るくし、窓を透明にしました。外から店内が見えるとお客様は安心します。
この流れを維持できるよう、がんばっていきたいと思います。
アドバイス
専門家謝金というと、税理士とか弁護士、経営コンサルタントなどが思い浮かびますが、料理の「達人」の謝金にうまく応用できた事例です。
昔のテレビ番組のコンセプトを現代風にアレンジして、ご主人の料理への姿勢を変えることに成功したようです。今回の持続化補助金は裏技的な使い方でしたが、審査に通ったということは、管轄する商工会議所の方の指導がよかったのだと思います。
まず、こうした相談窓口へ行っていただくことをお勧めします。